各章扉のグラフより
・2005年国税庁・全給与所得者の5人に1人(21.8%)が年収200万円以下
・2006年15歳〜34歳の非正規雇用者の割合27.2%
・2005年国税庁 65.5%の女性労働者が年収300万円以下、81.6%が年収400万円以下
・2004年 社保庁 年金をもらえない高齢者44万4000人
・厚生労働省 児童養護施設在所者数 1995年25,741人、2000年28,913人、2005年30,830人へ
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そこ(名古屋駅)から電車でわずか二十分、岐阜駅に降り立つと、まったく違った光景が眼前に広がる。目抜き通りにあったデパートが閉店、建物は解体され、無惨な姿をさらしている。・・・
戦後、岐阜市の経済を支えてきたのが、繊維産業だ。・・・しかし、海外の製品との熾烈な価格競争が繊維の街を一変させてしまった。岐阜で主に作っていたのは、元々価格を低めに設定してある大衆向けの製品だ。そこに、圧倒的に低い人件費を背景にした中国の安い製品が大量に入ってきた。岐阜の持っていた市場はたちまち新居腐れ、商品は売れ残り、問屋の倒産が相次いだ。・・・倒産のドミノ倒しが始まった。
—そして
朝、岐阜市内では自転車に乗って職場へ向かう中国人の姿が、あちこちで見られる。・・・同じ職場(繊維産業)で働く日本人は1万人弱。つまり、労働力の実に四割が外国人の研修生と実習生という状況なのだ。
—商売で中国製品にやられ、労働市場で中国人を肇とした外国人に浸食されるそうした状況は、庶民レベルでの反中国感情の素になっているに違いない。ここには輸入中国製品の流入によって追い立てられるように退場していく中小企業の姿がはっきりと描かれている。のみならず繊維産業が盛んで今まさにそれが衰退に瀕している岐阜県などでは中国に太刀打ちできなくなったがゆえに、人件費を抑えるために、中国人研修生を雇い、労働市場から日本人が駆逐されていっている(正確には、日本人を雇う給与を出せないので、結果、苦肉の策として中国人を雇い入れるという順番であり、日本人労働者がモロに中国人に駆逐されるわけではないのだが)。
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